Second Lifeでブラックフライデーセールの期間中なのでいろんなセール広告を見ると思います。
- 「全商品 50% OFF セール中!」
- 「グループ加入で割引あります!」
- 「ギフトカード販売中!」
- 「ストアクレジット・ロイヤリティ割引あります!」
初めて見ると、だいたい次のような疑問が出てきます。
- セールとグループ割引って、両方いっしょに使えるの?
- ギフトカードで払っても、さらに割引されるの?
- ストアクレジットって、ポイントみたいなもの?
- どういう順番で計算されているの?
このページは、SecondLifeでよくある販売システムのキャスパーベンダー(CasperVend)を使っているお店で、割引やギフトカード・ストアクレジットがどう扱われるかを、Second Life 初心者向けにゆっくり整理する解説です。
1. まずは「何が関係しているのか」を3つに分ける
キャスパーベンダーで買い物をするとき、登場人物は大きく分けて3つだけです。
- 商品そのものの価格(例:500L$、1,000L$ など)
- 割引のルール(何%引きにするかの決まりごと)
- 支払いに使う“お財布”の種類
順番に見ていきます。
2. 割引の種類:お店が用意している「何%引き」のルール
キャスパーベンダーのお店が使える「割引」は、買う側の感覚で見ると次のように分けられます。
2-1. セール割引
- 例:「ALL ITEMS 50% OFF」
- 例:「このベンダーだけ 30% OFF」
期間限定のセールや、特定商品だけの値引きです。
誰が買っても同じ%で安くなるタイプです。
2-2. グループ割引
- 例:「このグループタグを付けている人は 10% OFF」
ベンダーが特定グループに設定されていて、そのグループに入っている人だけが割引されるパターンです。
2-3. ロイヤリティ割引(常連さん向け)
- 例:「累計 3,000L$ 以上お買い上げの方は 2% OFF」
- 例:「累計 10,000L$ 以上で 5% OFF」
そのお店での累計の購入額に応じて、常連さんほど少し安くなる仕組みです。
キャスパーベンダーのデータベースが「この人はいまどれくらい買っているか」を覚えています。
3. 支払い方法:どのお財布から出すのか
次に、「どうやって払うか」です。
ここは割引そのものではなく、「お金の種類」だと思ってください。
3-1. 現金 L$
- いま自分が持っている Linden Dollar です。
- いちばんシンプルな支払い方法です。
3-2. ギフトカード
- そのお店専用の「プリペイドカード」のようなものです。
- だれかが購入したり、配布で受け取ったりして、カードの中に残高が入っている状態です。
- お店にとっては「すでに一度受け取ったお金」という扱いになります。
3-3. ストアクレジット(Store Credit)
- お店独自のポイントのようなものです。
- 「購入額の○%がストアクレジットとしてたまる」といった形で付与されます。
- 1クレジット = 1L$ と考えてよいことが多いです。
重要なのは、
ギフトカードとストアクレジットは、
“今その場で新しく払うお金” ではない
という点です。
どちらも 「過去のどこかの時点で、すでに支払いが済んでいるお金」 です。
4. いちばん大事なルール:「割引は1つだけ」
キャスパーベンダーには、はっきりしたルールがあります。
適用できる割引がいくつかあっても、
使われるのは “いちばん大きい%のもの 1つだけ”
たとえば、ある人に対して、
- セール:50% OFF
- グループ割引:10% OFF
- ロイヤリティ割引:5% OFF
この3つの条件がすべて当てはまっているとします。
このときは、
- 50% OFF だけが有効
- 10% と 5% は 無視
となります。
足し算して「50% + 10% + 5% で 65%OFF」にはなりません。
100%を超えるおかしな値引きや、計算トラブルを防ぐために、あえて重複させない設計になっています。
5. 計算の順番:中身はこうなっている(考え方のイメージ)
ここからが、このページの核心部分です。
実際の中身では細かい制御がありますが、買う側が混乱しないためのイメージとしては、次の順番で進んでいると考えると理解しやすくなります。
ステップ 1:どの割引ルールを使うか決める
まずシステムが、
- セール割引
- グループ割引
- ロイヤリティ割引
などの候補を全部チェックします。
そして、その中からいちばん大きな%のものだけを採用します。
この段階では、まだ「いくらになるか」は計算していません。
あくまで「どのルールを使うか」を決めているだけです。
ステップ 2:どのお財布から払うかを決める
次に、「あなたがどのお金を持っているか」を見ます。
- ギフトカードにいくら入っているか
- ストアクレジットはいくらあるか
- 現金L$はいくら持っているか
そして、
まずギフトカードやストアクレジットで払えるだけ払って、
それでも足りないぶんだけ現金L$を請求する
という形になります。
ここで大事なのは、この時点で「現金で何L$払ったか」が決まるということです。
ステップ 3:割引の計算は「現金で払ったぶん」を基準にする
キャスパーベンダーの考え方では、
割引や手数料などの計算の基準になるのは、
「その場で新しく払った現金L$」だけ
です。
- ギフトカードで払ったぶん
- ストアクレジットで払ったぶん
は、「過去にすでに支払いが済んでいるお金」なので、ここでは割引やポイント付与の計算には含めません。
そのため、割引額などはおおざっぱにいうと、
割引額 = 「現金で払ったL$」 × 「さっき選ばれた割引率」
というイメージになります。
6. 具体例で見てみる
ここからは、数字を入れてイメージを固めます。
例1:現金だけで支払う場合
- 商品価格:1,000L$
- 適用される割引:セール 50% OFF(ほかの割引より大きいとする)
- 他の割引やポイントは無視してよい状況とする
このときの流れは、
- 割引ルールとして「50%OFF」が選ばれる
- 支払いは現金だけ → 現金支払い額 = 1,000L$
- 割引額 = 1,000 × 50% = 500L$
というイメージです。
実際には「最初に1,000払って500戻ってくる」のか、
「最初から 500 だけ支払う形で表示される」のかは、お店の設定やベンダーの仕様次第ですが、
「1,000のうち半分の 500 を負担した」という点は同じです。
例2:ギフトカードだけで支払う場合
- 商品価格:1,000L$
- ギフトカード残高:1,000L$
- 適用される割引:セール 50%OFF
流れのイメージ:
- 割引ルールとして「50%OFF」が選ばれる
- 支払いはギフトカードだけ → 現金で払った額 = 0L$
- 割引額 = 0 × 50% = 0L$
この場合、「追加の割引」は発生しません。
なぜかというと、
- ギフトカードはすでに誰かが過去にL$を払って購入している
- 今回の取引では、新しく現金L$が動いていない
からです。
「ギフトカードで全額払えたときは、それ以上の%割引はつかない」という形で覚えておけば、実際の挙動とだいたい合います。
例3:ギフトカード+現金を両方使う場合
- 商品価格:1,000L$
- ギフトカード残高:400L$
- 残りは現金で支払う
- 適用される割引:セール 50%OFF
流れのイメージ:
- 割引ルールとして「50%OFF」が選ばれる
- まずギフトカードから 400L$ 支払う
- 残り 600L$ は現金で支払う
- 現金で払った 600L$ に対して、50%OFF が効く
- 割引額 = 600 × 50% = 300L$
結果として、
- ギフトカード 400L$
- 実質の現金負担 300L$(600払って300戻るイメージ)
合計 700L$ 分の負担で、1,000L$ の商品が手に入った、という感覚になります。
7. ロイヤリティ割引との関係
ロイヤリティ割引も、「いくつかある割引候補のひとつ」です。
- セール 50%
- ロイヤリティ 5%
という状況なら、「50%」だけが使われます。
つまり、
- ふだん → ロイヤリティ割引が少しお得
- セール中 → セール割引のほうが大きければ、ロイヤリティは上書きされる
という動きになります。
「セール中にロイヤリティが効かない」のは、壊れているのではなく、「大きい方を優先する」という仕様どおりと考えると理解しやすくなります。
8. ここまでのまとめ
やや情報量は多いですが、ポイントだけ抜き出すと次のとおりです。
- 割引には「セール割」「グループ割」「ロイヤリティ割」などがある
- それらは同時に存在しても、一番大きい%のもの 1つだけ が使われる
- 支払いに使えるお金には「現金L$」「ギフトカード」「ストアクレジット」がある
- ギフトカードやストアクレジットは、過去にすでに支払われたお金という扱い
- 割引やロイヤリティなどの計算のベースになるのは、
「その取引で新しく支払った現金L$」 だと考えておくと混乱しにくい - ギフトカードだけで全額払えた場合、追加の%割引は基本的に期待しないほうがよい
- ギフトカードと現金を組み合わせた場合、
現金で払った部分 にだけ割引がかかると考えればよい
このあたりを頭の片隅に置いておくと、
ブラックフライデーや大型セールのときでも、
「ああ、今回はこういう組み合わせでこの値段になったんだな」
と、自分で納得しやすくなります。
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