Second Life(セカンドライフ)を始めてしばらくすると、多くの人が一度は目にするのが「Add Friend(フレンド追加)」のボタンです。
でも、ちょっと待って。「フレンド」って、LINEの友だち?Discordのフレンド?それともMMORPGのギルド仲間?
実は、Second Lifeのフレンド機能は、他のSNSやチャットサービスと比べて少し特殊なルールと文化を持っています。知らずに使うと、ちょっとした誤解や気まずい思いにつながることも……。
この記事では、初心者がつまずきやすい「フレンド機能」の誤解をやさしく解きほぐしながら、Second Lifeならではの“人との距離感”について解説します。
フレンド=友だち、じゃない?
Second Lifeの「フレンド」は、いわば相手との関係を記録しておくためのショートカット的な仕組みです。LINEのように「仲のいい人」だけが登録されているわけでも、Twitterのように一方的にフォローする仕組みでもありません。
あくまで「この人とまたつながりたい」「連絡を取りやすくしたい」と思った相手との相互承認による“つながり”のマークです。
✅ ワンポイント:フレンドは、関係が始まる「入口」のようなもの。親密さを意味するものではありません。
フレンドになると、何ができる?
実は、Second LifeではフレンドじゃなくてもIM(インスタントメッセージ)を送ったり、アイテムを渡したり、支払いをしたりすることは可能です。
ただし、フレンドになることで以下のような利便性が得られます:
- Peopleタブからすぐ呼び出せる
- オンライン状態が確認しやすくなる
- プロフィールをすぐ見られる
さらに、フレンド同士にしかできない機能もあります:
- お互いに「今どこにいるか」を公開できる
- フレンド同士であれば、一部の設置物の編集権限(編集可能チェックボックス)を許可することができる(例:自宅の家具を一時的に調整してもらうなど)
このように、Second Lifeのフレンド機能は、「関係の深さ」ではなく「操作や情報の共有」中心の仕組みと言えます。
SNSやチャットサービスとの違い
機能比較 | Second Life | LINE/Discord | Twitter/Instagram |
---|---|---|---|
相互承認が必要 | ✅ | ✅ | ❌(一方的フォロー) |
誰と誰がつながっているか見える? | ❌ | ❌(サーバー内で見える場合も) | ✅ |
オンライン状態が見える? | ✅ | ✅ | ❌ |
メッセージ前提? | ❌(IMは任意) | ✅ | ❌(DMはオプション) |
このように、Second Lifeのフレンド機能は「つながってはいるけど、関係は曖昧」という性質が強いです。
特に戸惑いやすいのが、次のようなシチュエーションです:
- 「フレンドになったのに話しかけてくれない…」
- 「承認したけど、その後何も起きない」
- 「知らない人からフレンド申請が来たけど、受けていいの?」
よくある誤解とその正体
❌ フレンド=親しい人
Second Lifeでは、「また話せるようにしておきたいな」「ちょっと気になる人だな」くらいの気持ちでフレンド申請を送ることが多くあります。
❌ フレンドになったら何かが始まる
フレンドになっても、その後のやりとりはお互いの行動次第。SLでは“そのまま何も起きない”というのも普通です。
❌ フレンドにしたから、突然呼び出してもOK?
テレポートを送れるからといって、相手の空気を読まずにテレポートを送るのは失礼になる場合も。SLでは「自由」と「配慮」が両立しているのです。
Calling Cardってなに?
フレンドになると、Inventoryに「Calling Cards(コーリングカード)」という名刺のようなショートカットが自動で作られます。
これを使えば、相手のオンライン状態の確認やプロフィール確認がしやすくなりますが、これ自体はフレンド関係とは独立しており、削除しても相手との関係には影響しません。
誤解されがちですが、Calling Cardを他人に渡しても、その人がフレンドになるわけではありません。
✅ ワンポイント:Calling Cardは、個人的な「お気に入りリンク」のようなものです。
まとめ:フレンドは「つながりの入口」
Second Lifeのフレンド機能は、「仲良しの証」ではなく、「つながりの入口」。
LINEの友だちのように即座に会話が始まるわけでも、Twitterのフォロワーのように関係が公開されるわけでもありません。
その代わりに、Second Lifeでは“相手との距離”を自分で決める自由があります。だからこそ、重く考えすぎず、でも配慮を忘れずに、自分らしい距離感でフレンドを使っていきましょう。