Second Lifeの世界には、私たち一人ひとりが自由な「生き方」を選べるという大きな特徴があります。
だけど、そんな自由が本当に成り立つためには、ただ「好きにしていい」だけでは足りません。
今回は、その“自由な世界”を守るために存在する《コミュニティスタンダード》について、できるだけやさしくお話しします。
自由の土台には「信頼」と「安心」が必要
Second Lifeでは、どんな外見にもなれるし、どんな関係を築いてもいいし、誰とどう関わるかもあなたの自由です。
でも――
もし誰かがあなたの自由を否定したり、傷つけたりしたらどうでしょう?
あなたが何かを創ったり、大切な人と過ごそうとするたびに、それを踏みにじる人が現れたら?
「好きにしていい」は、「なんでもしていい」になってしまいます。
この“壊れやすい自由”を守るためにあるのが、コミュニティスタンダードです。
ルール?マナー?それとも法律?
コミュニティスタンダード(Community Standards)は、Linden Labが公式に定めた「Second Lifeの中で、人と人とが共に暮らすための行動指針」です。
- 法律のように罰があるものではありません。
- でも単なるマナーより深い「倫理的な合意」のようなものです。
たとえるなら、日本における「道徳」に近いかもしれません。
法律ではないけれど、誰かを傷つけたり迷惑をかけたりすれば、社会から信頼を失いますよね。
Second Lifeでも同じことが言えるのです。
どんなことが書かれているの?
公式のコミュニティスタンダードには、こんな項目が含まれています:
- ハラスメント(嫌がらせ)をしない
- 差別的な発言をしない
- ポルノ的表現は、許可された場所でのみ行う
- なりすましや詐欺をしない
- グリーフィング(他者を不快にする妨害行為)をしない
- 他人の個人情報を公開しない
などなど…。
いずれも「他人の自由を奪うこと」に通じるものばかりです。
これはルールではなく、“約束”です。
Second Lifeは、誰か一人の王様がルールを押しつける“独裁ゲーム”ではありません。
そこにいる一人ひとりが、相手の存在や自由を認めあいながら、“自分らしくいられる世界”を支えているのです。
だからこそ、コミュニティスタンダードはただの禁止事項ではなく、
「こんな世界であってほしい」という願いと合意の集まりなのです。
コミュニティスタンダードがあるから、自由がある。
自由には責任が伴います。
Second Lifeの自由もまた、「お互いの自由を尊重しあう」という前提の上に成り立っています。
だからこそ、自由を守るために、みんなが気にかけるべき“心の地図”として、
コミュニティスタンダードはとても大切な存在なのです。
おわりに
Second Lifeの世界は、ひとつの「社会」です。
そこに暮らすすべての人が、少しずつ思いやりをもって関わることで、私たちの自由もまた大切に育っていきます。
「誰かの自由を否定しないこと」
それが、あなた自身の自由を守ることにもつながっていくのです。